2014年3月1日観賞。
やっぱり1の衝撃を超えることは無かったけど、
下らないアクションとして普通に楽しめる100分。
ただ、前作を好きな人間のハードルは全く超えていない。
この映画の最大のカタルシスはやっぱり
クロエ・グレース・モレッツ演じる小さなヒットガールが
その可愛い顔とは不釣り合いすぎる放送禁止用語連発して、
マフィアやギャングをぶっ殺しまくるという不道徳性。
何事もギャップが重要みたいなこと言いますが、
その極地を映画でやってのけたのがキックアス。
そのいききった不道徳性が最高に面白かったんだけど、
当然時は残酷に流れてしまうわけで、
クロエは今や立派で綺麗な大人の女になってるわけで。
そうなってくるとただ単純に一般人が正義のために
変装して、悪い奴をぶっ殺すだけの
不条理&不道徳的映画になるはずなんだけど、
ギリギリ踏みとどまってる今回のキックアス。
そのわけは、クロエが監督に
「あんた女の気持ちをちっともわかってないわ!」
と言ったかどうかはさておき、
自ら大幅に脚本を修正したと言われてる
「大人の女」になるヒットガールの苦悩がわりと
しっかり尺を割いて描かれていること。
その必要性に関しては議論の余地があるとは思うけど、
そうでもしないとただの理不尽殺戮映画になっちゃうわけで。
そして何よりもコメディ映画に仕上げていることだ。
「スーパーヒーローが現実に存在することは許されるのか?」
という、数年前に大流行したテーマは、
ダークナイトシリーズや、
このブログにも書いた『ゴッドブレスアメリカ』にやらせておけ!
とでも言わんばかりに、この映画にはそんな葛藤は存在しない。
その代わりになのかどうかはわからないが、
もはやハングオーバー化したボケの応酬。
映画館は心地よい笑いに包まれていたけど、
そこでふと思ったのが、
こういう不条理コントこそ松本人志の真骨頂じゃ無いかと。
まっちゃんが作ったこういう映画を観てみたいと。
そんな映画には関係の無い感想で、
この映画を見終わってしまいました。
まぁその程度の映画ということか。