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※素人の戯言なので観賞本数増えるごとに点数は微調しています。悪しからず。

2013年12月29日日曜日

映画『スプリング・ブレイカーズ』84点



DVDにて観賞。
鬼才ハーモニー・コリンの作品と言うことで、
一筋縄ではいかないだろうと身構えて観賞し始めたが、
予想を裏切ること無い、わけのわからない作品だった。

でも個人的にはとても好きな作品。
だからこの84点は万人に勧める84点では無いことを先に言っておく。



さて、序盤からアクセル全開のこの映画は、
強烈なオープニングで観客を惹きつける。


それはテラスハウスも真っ青のリア充感満載の若者達が
ビーチにおいて水着で、中にはおっぱい丸出しで酒を浴びながら、
クラブミュージックにリズムをとり、腰を振り、交わり、
踊り狂い続けるという映像だ。

















この画像は全然マシな方だが、

とにかくもう

「俺のスプリングブレイク(春休み)は何て惨めだったんだ…」

と、後悔してもしきれないほど、リア充という言葉を超越した
弾けきった学生達を見せつけられる序盤。

というわけで、一人で観ていても恥ずかしくなるくらい
エロくてキレのある若者達を目の前にした僕は、

「テラスハウス的な若者の恋や乱痴気青春模様を見せつけられるのか…」

と、かまえて観賞スタート。


ところがどうだ。

主人公である4人のイケてる(様に見せかけている)女子学生達の乱痴気ぶり、


















ドラッグパーティーの末、調子に乗りすぎて逮捕され、
明らかに悪そうな奴はだいたい友達みたいな
チーマーに心酔していく危険な青春ストーリーが
展開されていくのだけれども、














次第にあれ?妙に変だな…と、何か違和感を感じ始める。

その正体は何なのか?

この映画は、テラスハウス的な圧倒的なリア充感、
つまりイケてる感を常に醸し出していて、
そのイケてる感は、実際に主人公達のような美貌と
若さと危うさと勢いと、その全身からまさに「リア充な」
若者達が欲望のままに遊び狂う様子から見て取れる。


だがそんな若者達が、
稲川淳二風に言えばやはり「妙に変」なのだ。


それは何かというと、
テラスハウス的なリア充感と何が違うのかというと、
一見リア充に見える彼女たちのどこかに哀愁というか
ニヒリズム感が見え隠れするという点だ。














圧倒的に性を含めた全ての欲望を解き放ち、
楽しんでいるように見える彼女たちはどこか虚無的で、
本当に幸せなんだろうか、と立ち止まった瞬間に
全てが失われてしまうような危うさを抱えている。

そういったニヒリズム感みたいな空気は、
ハーモニー・コリンの代表作であるガンモにも通じる。

そしてもう一つ。
この映画が「妙に変」な理由。


それは、圧倒的なリア充イケてる感満載映画である気がするが、
実はこの映画ちょいちょいダサくない?

という、イケてるのかイケてないのかわからなくなる点だ。
その疑問が確信に変わったのは、
悪そうな奴はだいたい友達感が半端じゃないエイリアン役の
ジェームズ・フランコが自分の家のプールサイドで歌うシーン。
(そもそもエイリアンっていう役名からして怪しい)

何を歌うかと言ったらブリトニーのEverytime!
その動画がこちら。


いや、確かにこの歌は良い歌だよ。
ブリちゃんを否定する気は一切無い。

だが、どうだ。

冷静に観ると結構ダサくないか…?
この状況で悪そうな奴がだいたい友達みたいなチーマーが
ブリちゃんのバラードを弾き語る?

3周くらい回ってやっぱりオシャレでイケてて、
テラスハウスも到底及ばないリア充シーンなのか?
テラスハウスのテイラースイフトよりずっとイケてるのか?


もはや僕には分かりません。


そしてそんな疑問を拭えないまま
ストーリーはさらにスピード感を増し、ラストへ。

















このラストがまたダサいのか格好いいのか全く分からないラスト。
ネタバレになるから書かないが、ウソでしょ?ってくらい
あっさりと彼女たちは色々なことを遂行して終わる。


それでも観賞後なにかよくわからない高揚感と、
妙なカタルシスを得られるのがこの映画だ。


そういう意味で個人的にこの映画を評価したいと思う。
そこら辺の青春映画よりもずっと鮮烈で、何が何だか分からないけど、
ダサいのかイケてるのか全く分からないけど、
監督の意図はどちらにあるのか分からないけど、
僕はこの映画を評価したいと思う。

だから角度は全く異なる青春映画である
ウォール・フラワー』よりも得点は圧倒的に上。
これは個人的な好き嫌いの問題だが、
何か強烈なアート作品を見せられた時の感覚というか、
何がいいのか論理的に説明はできないが、「何か良い」、そういう映画だ。


退廃的で、ちっともリア充じゃない女の子たちの無謀な青春、
それがこの映画には凝縮されている。


そんなニヒリズムと哀愁漂うこの映画が僕はとても好きだ。


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